AIの進化によって医師は失業するわけではない

toyokeizai.net

 

先日こんな記事を読みました。
煽りが強いくだらない記事だと思います。

たしかに、年齢や性別・主訴などを適切に打ち込めば診断はAIがしてくれる時代が来るでしょう。

しかし、いったい誰が患者の情報を"適切"に聴取するのでしょうか。

患者は必ずしも本当のことを語らないし、自分自身でも気づいていないこともあります。
一人の患者が複数の疾患を抱え複雑な病態を呈するケースもいくらでもあります。
希少疾患であるがゆえにビッグデータがそもそも存在しないケースもあります。
第一、患者の意識がないケースや緊急時に対してAIは無力です。

AIが医師の仕事を奪うのではなく、AIは医師の診療における判断を補完し、客観性と質を担保するという形で利用されるはずです。

 

テクノロジーが人の仕事を奪うのではありません。
落合陽一も指摘しているように、テクノロジーに親和性の低い人の仕事が、テクノロジーに親和性の高い人の仕事によって代替されていきます。

この20年で、
バイパス手術がFirst choiceだった疾患が、技術発展によって内科のカテーテル治療がメインになったり、
かつて外科的切除がFirst choiceだった疾患が、放射線治療がメインになったり、
そういった変化が医療界で起きてきた様に、
AIの判断を診療の一部に取り入れることがスタンダードになることは十分起こりうるでしょう。

しかし、それだけで(ざっくりと)医師が失業するというのは暴論に過ぎず信憑性がありません。