実生活

先日国試が無事終わりました。みんコレ!というサービスで自己採点してみましたが、必修・必修以外共に例年の合格基準を上回っているので、念願の医師免許獲得は叶いそうです。

国試に向けて勉強を進めていくにあたり、自分は中盤に勉強の仕方を大きく転換しました。前半は自己流で行っていましたが、後半は予備校の先生の講義を参照しながら勉強しました。

大学受験で培った杵柄で、問題集をひたすらとけば大丈夫だろうと最初はたかをくくっていました。が、いかんせん医師国家試験の量はべらぼうに多い。しかも例年難易度は上昇している。似たような名前や概念の疾患がいくつも出てくることに加え、多くの問題が問題文を読んで疾患を当てるだけでは解けない構造になっている。

「ああ、これは正面から戦ってはダメだ」と早々に判断し、急遽予備校のビデオ講義を参考にするようにしました。これが聞いてみると実にわかりやすくて、最後までお世話になりっぱなしでした。 自分が利用していた予備校はTecomグループ。そして講義をしていたのは、カリスマ講師の三苫先生でした。三苫先生ありがとうございました。

 

久しぶりに文章を書くとなると何を書けばいいのかわからないので、国試勉強をする中で得た、三苫先生からの勉強のコツを紹介しようと思います。

 

1、医学は病態で整理すること

病気の区分の仕方は実はいくつもあって、臓器別であったり、治療法であったり、罹患する人であったり…。

これらの区分けは、一見整理整頓しているように見えます。しかし、個々の知識はリンクしない。一つ一つの疾患の情報を横に縦に繋げていくには、病態で整理していくのが良いと言っています。実際病態で理解を進めていくと、一つ一つの疾患の知識が繋がっていくんですよね。繋がっていくと何が良いかって、覚える量が半減するんです。Aという疾患とBという疾患が実は同じ病態だったってなれば、Aがこの所見が出る、あるいはこの検査陽性ならBも陽性だろうと考えることができたりする。そしてそれこそ臨床の考え方で、今の国家試験で必要とされている力なのでしょう。

 

2、病態生理の基本は比較であり、共通点を見つけ出し、その上で固有の所見をまとめること

上述の病態生理において、疾患をまとめるためのステップは比較であると言います。
Aという疾患とBという疾患があり、それらが似通っているのであれば、それらを別々に覚えるのではなく、 まずは根底にある共通した病態をまとめる。共通点をまとめる。
そしてその後、個々に特徴的な症状をまとめていきます。

 

三苫先生から学んだことはまだたくさんあるのですが、 まず2つあげるならこの2つです。
そしてこの2つは、これからの医学の勉強において基本となるだけでなく、もっと広く社会の動き方を勉強するのにも役立つのではないでしょうか。

 

社会にも病態生理があって、いくつかの社会問題や既存の社会現象をひとまとめにすることができるのでは?
その整理のコツは比較で、共通点と相違点を整理することなのでは?

歴史やビジネスモデル、社会問題を材料にこの仮説を検証していきたいと思います。