変数を絞ること

どうやったら未来を考えられることができるのか。
哲学について勉強したり、歴史について勉強したり、テクノロジーについて勉強したり、政治について勉強したり、経済について勉強したり、医学について勉強したり…
大事そうな勉強は片っ端から行った。

また、ニュースも毎日頭に入れている。


それでもなんだか、本質を捉え切れていない気持ち悪さがある。
どんなに知識を頭に入れても、なんだか一つ一つの知識はバラバラで統一感はない。

今の社会は情報はあまりに多いから、全体を見ることなど土台できない。
いや、そもそも人は社会の当事者だから、そもそも客観的に社会を眺めることもできない。


でも、それなら一部の起業家らはいったいどうやって物事を考えているのだろう。
名だたる経営者や起業家が、こぞって同じような未来を描いているのは偶然ではない。

情報があまりにも多いこの現代は、下手をすればインプットしているだけで何ヶ月も何年も経ってしまう。
社会は変数があまりにも多いのだ。様々な因子があちこちに関わり、絡み合った毛糸のようになっている。

しかし、起業家らだってあまりにも変数が多いことは承知のはずだ。
ではどうしたのか。
1つには、変数を絞ったんじゃないか。

「感情」、「テクノロジー」、「価値観」、「人口」など、重要な変数をピックアップし、そこから社会がどう変化していくのかを判断したのではないか。
これらの変数は、言い換えれば"世の中の法則"だ。

ただ、問題は変数を絞ったところで、それぞれの変化が有機的に結びつかない。
そのままではインプットに終始してしまう。


やはり、何かを作る立場になって初めて有機的に結びつけられるのかもしれない。
"変数を絞る思考法"と昨日の"ニーズからの思考"の両方から考えてみるのが良いかもしれない。