日本語を話す欧米人が少ない理由

日本語を話す欧米人ってあまり見ない。もちろんデーブ・スペクターや厚切りジェイソンといった例外はあるのだけれど。

普通に生活を送る中で、今はコンビニに行けばアジア系の外国人の方が対応してくれている。彼ら彼女らは非常に流暢な日本語を話してくれる。

一方で、英会話カフェで出会ったもう5年以上も日本にいるという欧米の方はろくに日本語を喋ることができなかったし、授業でお世話になる日本人の伴侶を持つ欧米人の先生も、聞き取りはそこそこ、話すとなるとてんでダメだった。

数ヶ月〜二年の日本語のトレーニングで、日本語を駆使して日常生活及び働くことができるアジア系の人がいる一方で、何年経っても日本語の日常生活がままならない欧米の人がいるのはなぜなのか。

いくつか理由を考えてみた。

 

①欧米人の方も流暢に日本語を話す人はたくさんいるケース

そもそも自分の肌感覚が間違っているケース。つまり選択的なバイアスがかかってしまっているのではないか。自分が日常的に接する外国人は、アジア系は飲食店(ex.中華料理屋、インド・ネパールカレー屋など)や留学生、在日中国人/韓国人の方。欧米系は観光地、英会話カフェ、医学英語の授業など。

こうして見ると明らかに偏りがある。そりゃあ観光で来ている人より、現地で働いてたり生活している人の方が日本語に習熟するだろう。

英会話カフェや医学英語の授業で来る先生はそもそも英語を教えるために日本に来ているわけで、生徒である日本人の前で日本語を使うシーンは少ないはずだ。

というわけで、たまたま自分が普段接点がある、日本語が流暢なアジア系の人の集団と、英語を日常的に使わない/見せない欧米人の集団とを比較しているだけなのかもしれない。

 

②欧米人で日本語を話そうと思う人が少ないケース

話そうと思わないのは、話したいけれど話さない場合と、そもそも話したくない場合が考えられる。

前者に関しては、

  • 欧米人が日本語を軽視している
  • 欧米人にとって日本語を学ぶのは難しい

などが考えられる。英語に比べて日本語は圧倒的にローカルな言語であり、日本語ができるようになったからといって、ビジネス上のメリットは少ないのかもしれない。個人的には日本の漫画や小説を読めるようになるのはものすごく価値のあることだと思うけれど。

加えて英語に比べて日本語が非常に複雑で回りくどく、言外の意味や行間を読むといった技術が必要とされて難しい。これは間違いない。

これらを総合して敬遠されるのは十分ありうる話だろう。

 

 

話を戻して、後者について。

そもそも話したくない場合。つまり話す動機がないケース。

これは色々あるかもしれない。

  • 仕事で日本に来ていて、やり取りは全て英語でなんとかなるため日本語を使う必要がない。
  • 日本人の奥さんと結婚しているが、共通語を英語としているからコミュニケーションに不足がない。
  • 前述でも述べたが、観光で来日しているに過ぎず、日本語に習熟する必要がない。
  • 裕福であるため、日本に出稼ぎに来る欧米人が少ない
  • 遠く質も高くないから日本に留学に来ようと思わない

最後の二つは母集団が少ない二例でちょっとずれるが一緒にした。

結局のところ、日本語を学ぶメリットが英語に比べて少ない(と、感じている)のかもしれない。

 

 

今回は思考のトレーニングとして考えてみた。

また今度。